Gemini 1.5 Flashの価格引き下げと強化された機能
2024年8月12日、Googleは「Gemini 1.5 Flash」の価格を大幅に引き下げるとともに、AI StudioおよびGemini APIに関する一連の改善を発表しました。この新しいバージョンは、開発者にとって非常に魅力的な選択肢となっており、さまざまなユースケースに対応できるようになっています。
価格の大幅引き下げ
Gemini 1.5 Flashは、開発者が要約、分類、マルチモーダル理解などの高ボリュームかつ低遅延のユースケースを構築するために最も人気のあるモデルです。8月12日より、以下のように価格が引き下げられました。
- 入力コストが78%減少 – 1百万トークンあたり $0.075
- 出力コストが71%減少 – 1百万トークンあたり $0.3
この価格変更により、開発者は長いコンテキストやマルチモーダル機能を活用しながら、コストを大幅に削減できる見込みです。
Gemini APIの言語サポートの拡充
新たにGemini 1.5 ProおよびFlashモデルは、100以上の言語に対応するようになりました。これにより、世界中の開発者が自分の選択した言語でプロンプトを入力し、出力を受け取ることが可能となり、言語による制約が軽減されます。
Google Workspaceユーザー向けのAI Studioのアクセス強化
Google Workspaceのユーザーは、追加設定なしでGoogle AI Studioにアクセスできるようになりました。これにより、数百万のユーザーがスムーズにこのツールを利用できるようになりますが、アカウント管理者は依然としてアクセスを管理することができます。
Gemini 1.5 Flashのチューニングの導入完了
これにより、すべての開発者がGemini APIとGoogle AI Studioを通じてGemini 1.5 Flashのテキストチューニングを利用できるようになりました。チューニングを行うことで、モデルの基本設定をカスタマイズし、タスクに対するパフォーマンスを向上させることが可能です。これによって、プロンプトのコンテキストサイズが減少し、レイテンシが低下するだけでなく、場合によってはコストも削減でき、タスクの精度が向上します。
改善された開発者向けドキュメント
「Gemini API」に関する開発者向けドキュメントも多くの改善を受けました。コンテンツの更新やナビゲーションの改善、外観のリニューアルが行われ、APIリファレンスも刷新されています。より良い開発者体験を提供するために、今後もさらなる改善が予定されていますので、フィードバックをお待ちしています。
PDFとテキストの理解機能を追加
Gemini APIとAI Studioは、PDFの理解もサポートしました。PDFにグラフや画像などの視覚コンテンツが含まれている場合、モデルはこれらのマルチモーダル機能を使用して処理します。この機能は、Google AI StudioやGemini APIを通じて試すことができます。
AI Studioのさらなる改善
最近、AI Studioには多くの改善が追加されました。具体的には、キーボードショートカットのオーバーホール、画像をUIにドラッグ&ドロップできる機能、読み込み時間の約50%短縮、プロンプトの提案機能の追加などが行われました。これにより、開発者はより快適に作業できるようになるでしょう。
Gemini APIとGoogle AI Studioは、開発者コミュニティのニーズを反映して設計されており、これからも改善が続けられますので、お気軽にフィードバックをお寄せください。AIの進化とともに、さらに便利なツールが登場することを楽しみにしています。