Kaggle機械学習コミュニティ:2023年第1四半期のハイライトと成果
2023年の第一四半期を振り返り、Googleの広大な機械学習コミュニティの活動や成果についてご紹介します。世界中のMLコミュニティが行ったさまざまな活動に対する感謝の気持ちが溢れています。それでは、注目すべき点を見ていきましょう。
MLキャンペーン
MLコミュニティスプリント
MLコミュニティスプリントは機械学習GDE(Google Developer Expert)とGoogleの仲間たちと共同で取り組むキャンペーンで、広いMLコミュニティのための関連コンテンツの制作を目指しています。2月と3月には、MediaPipe/TF推薦スプリントが実施され、5つのプロジェクトが完了しました。
- Tweet Image Maker – ML GDEのVictor Dibia(アメリカ)による、ツイート用の魅力的な画像を推薦するモデルについてのプレゼンテーションとKaggleノートブック。
- ダイナミック埋め込みによる推薦モデルのトレーニング – ML GDEのThushan Ganegedara(オーストラリア)によるプレゼンテーションとGithubリポジトリ。
- MediaPipeを使った簡単な画像セグメンテーション – ML GDEのGeorge Soloupis(ギリシャ)が、AndroidにおけるMediaPipe、TFLiteインタープリタ、またはタスクリストを用いた画像セグメンテーションの方法を紹介しています。
- MediaPipe入門 – 画像分類と埋め込み – ML GDEのMargaret Maynard-Reid(アメリカ)によるプレゼンテーションとGithubでの事例。
- MediaPipe Web API – 画像セグメンテーション – ML GDEのHenry Ruiz(アメリカ)によるプレゼンテーションとGithubリポジトリ。
MLオリンピアード2023
MLオリンピアードは、ML GDE、TFUG、第三者のMLコミュニティが共催し、Google DevelopersがサポートするKaggleコミュニティコンペティションです。2023年のMLオリンピアードでは、17のコンペティションに300人以上の参加者が集まり、私たちの時代の重要な問題に取り組みました。競技のハイライトには、乳がん診断、水質予測、ChatGPTの回答検出、健康的な生活の確保などがあります。参加してくださった皆さん、ありがとうございました!
コミュニティのハイライト
Keras
- Stable Diffusionのさまざまな提供方法 – ML GDEのChansung Park(韓国)とSayak Paul(インド)が、TF Serving、Hugging Face Endpoint、FastAPIを使用してStable Diffusionを展開する方法を共有。
- Stable Diffusionのファインチューニング – ML GDEのSayak Paul(インド)が、Kerasを用いてカスタムデータセットで画像エンコーダーをファインチューニングする方法を紹介。
- TF Servingを使用したTensorFlowモデルの提供 – ML GDEのDimitre Oliveira(ブラジル)による、Keras APIを使用してのMobileNet作成とその提供に関するチュートリアル。
- マルチリンガルT5モデルのファインチューニング – ML GDEのRadostin Cholakov(ブルガリア)が、Hugging Faceとの連携によるTensorFlowとKerasでのテキスト生成アーキテクチャのトレーニング方法を示します。
- ディープラーニング時代の画像を明るくする方法 – ML GDEのSoumik Rakshit(インド)らによる、低照度画像の改善技術を探る記事。
On-device ML
- Androidアプリ内でのStable Diffusionの展開 – ML GDEのGeorge Soloupis(ギリシャ)が、Stable DiffusionパイプラインをAndroidアプリ内で展開する方法を示します。
- アートとデザインのためのAI – ML GDEのMargaret Maynard-Reid(アメリカ)が、アーティストやデザイナーの創造的な場を補助するAIの使い方についての概要を提供しました。
MITエンジニアリング(MLOps)
- セマンティックセグメンテーションのためのエンド・トゥ・エンドのパイプライン – ML GDEのSayak Paul(インド)とChansung Park(韓国)が、TFXやGoogle Cloudサービスを活用したパイプライン作りの詳細を議論しました。
- TFX-Addonsを用いたパイプラインの拡張 – ML GDEのHannes Hapke(アメリカ)が、TFX-Addonsのコンポーネントや例の活用法について解説しました。
責任あるAI
AIの公正性と倫理についての討論では、ML GDEのSamuel Marks(アメリカ)がジャーナリズム、医学、翻訳におけるAIの責任ある使用に焦点を当てました。また、ML GDEのVikram Tiwari(アメリカ)は、責任あるAIとオープンソースとクローズドソースの比較について話しました。
機械学習研究
ML GDEのRadostin Cholakov(ブルガリア)が、タスク指向の対話システムに関する研究を発表し、T5-small言語モデルがT5-baseやそれ以上のモデルと同等に機能することを示しました。
結論
2023年第1四半期の機械学習コミュニティでの活動と成果は、多岐にわたるものでした。これらの成果は、世界中のメンバーが協力し学び合うことで生まれたものであり、将来のテクノロジーに向けた大きなステップとなるでしょう。引き続き、機械学習のさらなる進化を楽しみにしましょう。