ARCoreとGoogle Lensの魅力
2018年2月23日、Googleは最新の拡張現実(AR)技術であるARCore 1.0を発表しました。この新しいARの仕組みにより、スマートフォンのカメラが私たちの周囲を理解し、さまざまな情報やオブジェクトをその場に配置することが可能になります。さらに、Google Lensも進化を遂げ、私たちの生活をより便利にしてくれるサービスとなっています。
ARCore 1.0の特徴と開発者向けサポート
ARCoreは、Android向けの拡張現実SDK(ソフトウェア開発キット)として、新たにバージョン1.0として正式リリースされました。これにより、開発者はPlayストアにARアプリを公開できるようになります。現在、ARCoreは**1億台以上のAndroidスマートフォン**で動作しており、**13機種**の異なるモデルに対応しています。
- Google Pixelシリーズ(Pixel, Pixel XL, Pixel 2, Pixel 2 XL)
- Samsung Galaxyシリーズ(S8, S8+, Note8, S7, S7 edge)
- LGE V30およびV30+(Android Oのみ)
- ASUS Zenfone AR
- OnePlus 5
さらに、SamsungやHuawei、Motorola、Xiaomi、Sony Mobileなど、さまざまなメーカーと提携し、今後も多くのデバイスへの対応を進めています。
ARCoreでできること
ARCore 1.0の特徴として、環境理解が向上し、さまざまなテクスチャーの表面に仮想の資産を配置できるようになりました。これにより、ポスターや家具、玩具の箱など、様々な場所にARオブジェクトを配置することが可能です。また、Android Studio BetaではARCoreをエミュレーターでサポートし、デスクトップから簡単にアプリをテストできるようになっています。
- Snapchatでは、FCバルセロナのカンプ・ノウスタジアムを訪れるような没入体験を提供。
- Sotheby’s International Realtyでは、家の中に異なる部屋の内装を視覚化。
- PorscheのミッションEコンセプト車を自宅の車庫で見られる体験。
- OTTO ARでは、家具を選び、部屋にリアルに配置することが可能。
中国におけるARの展開
ARCoreは中国でも展開を予定しており、特にHuaweiやXiaomi、Samsungのデバイスに対応して、ARアプリをアプリストアを通じて配信できるようにしています。これにより、AR技術の恩恵を受けられるユーザーが増えることでしょう。
Google Lensの新たな展開
Google Lensは、カメラを使用して周囲の世界を理解し、情報を提供するサービスです。その機能がさらに拡張され、Googleフォト内でLensを使用することで、撮影した写真に含まれる情報を得ることが可能になりました。今後数週間以内に、英語圏のすべてのGoogleフォトユーザーがこの機能を利用できるようになります。
Google Lensの便利な機能
- 写真の中のテキストを選択し、ワンタップで連絡先やイベントを作成。
- 犬種や花など、一般的な動物や植物の認識機能が強化される。
- Googleアシスタント内でのカメラベースのLens体験。
このように、ARCoreとGoogle Lensは、私たちのスマートフォンをより賢くし、生活を一層便利にしてくれる技術です。ARCore 1.0によって開発者は魅力的で役立つAR体験を構築でき、Google LensはAIやコンピュータビジョンを駆使して、視覚情報をもとに行動を促進してくれます。この技術の進化によって、私たちは楽しみながら、より多くのことをスマートフォンで達成できるようになるのです。