Google Cloud Platformの新しい開発者体験のご紹介
2014年3月26日、Google Cloud Platformチームのコディ・ブラットが発表した新しい開発者体験についてお話ししましょう。これらの機能は、Google内での開発者の生産性向上をもとに設計されており、アプリケーションの開発とビジネスの成長に役立つことを目指しています。
プロダクション問題の迅速な特定
アプリケーションがプロダクション環境でどのように動作しているのかを理解することは、しばしば難しいものです。エラーがプロダクションに持ち込まれることは避けられないケースもあります。この問題を解決するために、Google Cloud Platformに新しい機能が追加されました。
- Diffリンクの追加: リリースページに「Diff」リンクが追加され、デプロイ間のすべてのコミットとそのソースコードの変更を確認できるようになります。この機能は、プロダクション問題を特定する際に非常に役立ちます。
- ログの統合表示: 改良されたログビューアでは、すべてのインスタンスからのログをリアルタイムで統合して表示します。高トラフィックの場合でも、正しい条件でフィルタリングできるため、必要な情報を見つけやすくなります。
- スタックトレースへのリンク: スタックトレースから関連するコードに直接リンクすることで、問題を引き起こしている箇所を迅速に確認できます。
修正時間の短縮
「ソースビューア」にある「編集」ボタンの導入により、エラーを見つけた後の修正が簡単になります。ブラウザから直接ファイルを編集し、変更をコマンドすることができるのです。これにより、ローカル環境の設定が不要になります。この機能を活用することで、開発者はより迅速に修正作業を行うことができます。
- プッシュ・トゥ・デプロイのトリガー: コミットがビルドおよびテストプロセスを自動的に開始し、プロダクションに届く前にコードが完全に検証されるようになります。
- Gitの統合: 各変更はGitリポジトリに完全に記録され、追跡可能です。
愛用ツールとの統合的エコシステム
Googleは、開発者が愛用するツールへのアクセスを重視しています。これにより、ツールを切り替えることなく、統合された経験を提供しています。
- GitHubとの連携: ソースコードをGitHubにホストしている方のために、GitHubリポジトリをプッシュ・トゥ・デプロイに接続する機能が追加されました。これにより、ソースコードを移動させることなく、展開の恩恵を受けられます。
- Javaビルドのサポート: MavenベースのJavaビルドに対応し、ビルドとテストが行われます。Google Compute EngineのVMを利用し、必要なリソースを確保しています。
新しいコマンド「gcloud」の導入
さらに、プロジェクトを簡単に始められるように「gcloud」コマンドが導入されました。Google Cloud SDKを使うことで、必要なツールとライブラリが提供され、プロジェクトのローカルコピーを迅速に設定できます。
- プロジェクトの開始が簡単に: ‘gcloud init’コマンドを使用することで、関連するGitリポジトリが見つかり、ソースコードをダウンロードできます。
- コードの修正とプッシュ: 必要な変更を行った後、’git push’で変更がリモートリポジトリにプッシュされ、プッシュ・トゥ・デプロイのフローがトリガーされます。
今後の展開
これらの新機能は段階的に導入される予定ですが、興味のある方はテスト参加者になることも可能です。Googleは、開発者の皆様がこれらのツールをどのように活用しているのか、どんな新機能を望んでいるのかを聞くことを楽しみにしています。これからもさらなる改善を重ねていくことで、開発者体験がより滑らかで迅速になることが期待されます。
Google Cloud Platformチームのコディ・ブラットが提供する開発者体験の改善について、ぜひ注目してみてください。