Google Daydreamの新しい実験機能について
2018年9月21日、GoogleはDaydreamプラットフォームのさらなる進化を目指して新たな実験機能を発表しました。この情報をもとに、Googleの新しい取り組みを紹介します。
Daydreamとは?
Daydreamは、Googleが開発したVR(仮想現実)プラットフォームで、ユーザーが没入感のある体験を享受できるよう設計されています。特に、Lenovo Mirage Soloというスタンドアロン型のヘッドセットを使用することで、よりシンプルにVRを楽しむことが可能です。これまでにも、ゲームや教育的内容などさまざまなコンテンツが開発されてきました。
新しい実験機能の概要
今回発表された実験機能は、開発者がDaydreamのプラットフォームをさらに活用できるよう設計されています。以下はその内容です:
- 実験的6DoFコントローラー
新たに導入されたAPIは、六自由度(6DoF)の位置トラッキングをサポートします。この機能により、ユーザーは物理空間での動きに近い形で手を動かせます。この技術は、従来高額な外部トラッキングが必要でしたが、Googleの新しいオプティカルトラッキングシステムにより、手頃な価格のハードウェアでも実現可能になりました。 - シースルーモード
シースルーモードを使えば、VRヘッドセットを装着したままで実際の世界を見ることができます。この機能は、WorldSense技術を利用しており、低遅延での高精度トラッキングが実現されています。これにより、ゲームをしながら物理的な環境を認識できるため、実際にピンポンをプレイすることも可能です。 - スマートフォンAndroidアプリのVRでの利用
Daydreamデバイス上で、任意のスマートフォン用Androidアプリを開ける新機能が追加されます。この機能により、ユーザーは好きなゲームやツールをVR環境で使用できるようになります。例えば、人気のインディーゲーム「Mini Metro」をバーチャルな大画面でプレイすることができます。
実験機能を通じて何ができるのか?
これらの新しい機能は、開発者にとっては無限の可能性を秘めています。シースルーモードやAndroidアプリのVR利用が可能になることで、開発者は新しい体験を提供するコンテンツを作成できます。特に、ARとVRの融合が進む中で、以下のような使い方が期待されています:
- インテリアデザインの場面で、実際の空間に仮想の家具やデコレーションを追加する。
- 教育分野において、実際の物体と仮想の情報を組み合わせたインタラクティブな学びを実現する。
開発者のための試用機会
これらの新機能が正常に動作することを確認するために、Googleはアメリカの開発者向けに実験的な6DoFコントローラーの開発キットを提供します。興味のある開発者は、Googleの公式サイトから詳細を確認し、申請することができます。
まとめ
Googleの新しいDaydream機能は、VRとARの境界をさらに押し広げ、開発者がより多くの創造的な体験を提供できる土台を整えています。これからもGoogleの進展から目が離せません。