KaggleとGoogleの機械学習コミュニティ:2023年第2四半期のハイライトと成果
2023年第2四半期におけるGoogleの機械学習(ML)コミュニティの活動は、多くのユーザーにとって非常に刺激的かつ重要なものでした。さまざまなイベントやキャンペーンが世界中で開催され、MLに関連する知識やスキルを向上させるための機会が提供されました。ここでは、これまでのハイライトと成果を振り返ってみましょう。
MLトレーニングキャンペーンの概要
今年前半、35以上のコミュニティがMLキャンペーンを開催しました。これにより、グローバルなMLコミュニティ全体がトレーニングの機会を享受できました。特に、多くの地元のイベントが開催され、多岐にわたる知識が共有されました。
イベントの例
- MLスタディジャム: TFUG Bauchi、GDSC Uninter、TFUG Abidjanなど、数多くの大学や開発者グループが参加しました。
- MLペーパーリーディングクラブ: GalsenAI、TFUG Dhakaなど、研究論文のディスカッションが行われました。
- ML数学クラブ: TFUG DhakaやGDG Yangonで、数学とMLの関連性について学びました。
コミュニティのハイライト
インドのML GDEであるSuvaditya Mukherjee氏が発表した「Keras Image Segmentation using Composable Fully-Convolutional Networks」では、VGG-16バックエンドを用いて画像セグメンテーションを実施する方法が説明されました。このプレゼンテーションは、KerasCVの基本的なコンポーネントの働きや、その役割についての理解を深める機会となりました。
また、Aritra Roy Gosthipaty氏による「My Keras Chronicles」では、Kerasを用いた深層学習への道のりが語られ、特にオープンソースコミュニティへのアクセス方法についての示唆がありました。彼のKaggleノートブック「[0.11] keras starter: unet + tf data pipeline」は、Vesuvius Challengeのためのスタートガイドとなっています。
Google I/O 2023での最新技術の発表
Google I/O 23では、TensorFlowの最新機能やツールについてのプレビューがあり、Dtensor、KerasCV、KerasNLPといったさまざまなトピックがカバーされました。 TensorFlowを用いることで、実際のアプリケーションにどのように組み込むかを学ぶ場が提供されました。
実践的なセッション
- On-device ML: AndroidアプリにML能力を追加する方法についてのセッションが行われました。Pankaj Rai氏は、ML KitやMediaPipeといったツールの使用方法を解説しました。
- Google ML KitとMediaPipeの統合: Juan Guillermo Gomez Torres氏によるセッションで、エンドユーザーへの価値向上について語られました。
最新のLLM(大規模言語モデル)
PaLM 2 APIの使用法について、Hannes Hapke氏からの紹介があり、GPT-4やPaLM 2の出現に伴うMLエンジニアリングの重要性が語られました。これに加えて、Ruqiya Bin Safi氏による「ChatBard」というアプリケーションがデモされ、Generative AIとLLMsを使用したインテリジェントなカスタマーサービスが紹介されました。
コミュニティの活性化
- 「Bardによるコーディング」: 様々な ML GDEがBardのコーディング機能を利用した例を解説しました。
- 「Hands-on with Generative AI」: 実技を通じてGenerative AIの基礎を学べるワークショップが開催されました。
まとめ
2023年第2四半期のGoogleの機械学習コミュニティの活動は、学習や交流の場を提供し、多くの人々がMLの知識やスキルを向上させる絶好の機会となりました。今後も、これらのコミュニティが進化し続け、新たな知識と技術を共有できることが期待されています。興味のある方は、ぜひこれからもイベントやセッションに参加してみてください。